Media 「ユーザーが目の前にいる開発環境」兼松100%子会社で実現する、腹落ちするものづくり

「ユーザーが目の前にいる開発環境」兼松100%子会社で実現する、腹落ちするものづくり

20年ぶりの基幹システムの刷新——。プライム上場企業においては、これほど大胆な挑戦はそう多くありません。兼松シードポート株式会社は、この一大プロジェクトを担うために2025年4月に設立された、兼松株式会社100%子会社です。

設立から1年弱。約10名の組織でありながら、5〜7年に及ぶ大規模プロジェクトの中核を担っています。今回は代表取締役社長の堺俊浩氏に、プロジェクトの全貌と、エンジニアとしてこの環境で働く醍醐味について聞きました。

兼松シードポート株式会社 代表取締役社長 堺俊浩がオフィスで微笑むポートレート

20年ぶりの基幹システム刷新を、なぜ「子会社」で挑むのか

まずは会社の設立経緯について聞かせてください。

堺:会社を設立した2025年4月の半年ほど前に、親会社である兼松株式会社で基幹システムを刷新することが決定しました。基幹システムの刷新は実に20年ぶりです。背景には、前回の導入から長い年月が経ち、システムのメンテナンスが限界を迎えていたこともありますが、商社のビジネスモデルの変化に現行システムが追いつかなくなっていたことが理由です。

商社のビジネスが極めて多様化したことにより、古いシステムでカバーしきれず、現場ではExcelによる補助簿が大量に発生していました。データが各個人のPC端末に散在し、経営戦略を立てるための情報が可視化できていない。そのため、大規模なシステムの刷新を決断したのです。

システム刷新は、なぜ外部のSIerに頼らず子会社を設立したのでしょうか?

堺:外部のSIerに開発を委託することも検討しました。しかし、それでは多額の投資をしても、開発の知見がすべて外部に流れてしまいます。私たちは、 少しずつでも自分たちで知見を蓄積し、持続的に開発を続けていける体制を作るべきだと考えました。

そして、子会社として独立させた最大の理由は、エンジニアとしての採用・評価制度を確立するためです。兼松は商社ですから、採用時も商社マンとして一括採用し、IT部門を含む各部署に配属する形をとっています。つまり、エンジニアとしての採用、育成、評価の仕組みが元々存在しないんです。

兼松シードポートでは、エンジニアとして採用・評価し、エンジニア向けの給与体系を用意しています。プロ集団として機能するには、この独立性が不可欠でした。

プロジェクトの規模感について教えてください。

堺:延べ5〜7年のプロジェクトとなります。要件定義、仕様決定、設計、開発、導入、運用と、すべての工程に携わることができます。プライム上場企業で、これだけ大胆に基幹システムを刷新するプロジェクトはそう多くありません。

そして、私たちが取り組んでいるのは、”3階建て”の構成です。1階部分は会計周りの基盤で、Oracle Fusion Cloud ERPを採用しています。2階部分が商社特有のビジネス層で、まさに今、システムの全体構想を検討している段階です。3階部分はDX推進で、AI-OCRによる業務効率化など、各部門のデジタル課題を解決するアプリケーションの開発に取り組んでいます。

兼松シードポート株式会社 代表取締役社長 堺俊浩が会議室で話す様子

「ユーザーが目の前にいる」ものづくりの醍醐味を感じながらの開発環境

「事業会社のIT子会社」であることの魅力があれば聞かせてください。

堺: 最大の魅力は、「ユーザーが目の前にいる」点です。一般的なSIerで働くエンジニアは、「なぜこの仕様になっているのか」という背景が分からないまま開発せざるを得ないことも少なくありません。しかし、私たちの場合、すぐそばにユーザーである営業部門がいます。

仕様の背景を直接聞けるので、腹落ちしながらものづくりができる。場合によっては、仕様が間違っている時も、必要に応じて修正しながら進められる。そして何より、自分が作ったものに対する直接的なフィードバックを得られるんです。これは、ものづくりをしている人にとって、大きなやりがいだと思います。

エンジニアに求められる資質について教えてください。

堺: ITスキルに加え、新たな知識習得に抵抗がない方であることは資質として重要です。入社時に商社の業務知識を必須とはしていませんが、営業部門とコミュニケーションを取りながら、業務の棚卸しをしっかりできること。そして、深い業務知見を持った上で、IT技術でどう最適なシステムを作るかを議論できる人を求めています。

そしてもう一つ重要なのが、 協力会社をリードできる技術力とリーダーシップです。私たちは外部の協力会社と連携しながら、プロジェクトを進めます。その時、協力会社が出してきた成果物の品質を評価し、必要であれば改善を求められる判断力。より良い方向に導ける指導力。そういう影響力を持てる人材である必要がありますし、我々もこうした力を入社後は育てていきたいと考えています。

業務知識はどのように習得していくのでしょうか?

堺:正直に言うと、商社の業務を体系的に学ぶのは極めて困難です。私自身、営業を30年経験していますが、「隣の部署の仕事が分からない」というのが実態なんです(笑)。それくらい、部門ごとに全く異なる仕事の進め方をしています。

現時点では体系的な研修はなく、直接営業部門とコミュニケーションを取りながら個別に習得していくしかありません。だからこそ、担当する部門では誰よりも深い知見を持つことができる。そこがこの仕事の面白さだと思っていただけると嬉しいです。

兼松シードポート株式会社 代表取締役社長 堺俊浩が発言するクローズアップ

「小さな組織」で「大きなプロジェクト」を回す面白さ

兼松シードポートで働く醍醐味を聞かせてください。

堺:2つの大きな面白さがあると思っています。1つが、大規模プロジェクトに携われる醍醐味です。20年ぶりの基幹システム刷新、 プライム上場企業でも珍しいこの案件に、要件定義の段階から携われる。小さな組織の割に、対峙するプロジェクトは極めて大きく、自分として一定の役割を担いながら、その大きなプロジェクトをどう回していけるか、チャレンジングな経験になると思います。

2つ目が、組織づくりの醍醐味です。 設立間もない会社だからこそ、ベンチャー的な組織づくりのフェーズをリアルに経験できます。評価制度も今まさに作っている最中で、みんなで議論しているところです。風通しが良く、自分たちで組織を作っていく実感が得られます。

プロジェクトは延べ5〜7年かけて行われると思いますが、その後のビジネス展開についても教えてください。

堺:5〜7年という開発期間の終了後は、プロジェクトが終了するのではなく、運用・保守が続きます。さらに、グループ会社への横展開も計画しており、最終的には基幹システム刷新でDXを推進し、サプライチェーンの変革と新しい価値の創出を狙っております。
スケジュールやイメージとしては、まず基幹システムを必要とする兼松グループ企業は、最低でも30社程度あります。親会社のプロジェクトを進めながら、グループ会社への展開も並行して始める予定です。

その次の未来として、外部への展開も視野に入れています。 国際取引を中心とした企業では、既存のERPシステムが”足りるようで足りない”という課題を抱えていることが少なくありません。私たちが蓄積したノウハウを活かして、外部展開し、業界の変革を起こしていけたらと考えています。

入社された方の、想定キャリアパスについても教えてください。

堺:現在、4段階のエンジニアグレードを設計しています。業務理解を深め、プロジェクトを束ねる能力を評価の大きな柱としています。まず目指していただきたいのは、プロジェクトマネージャー的な立ち位置です。そこから最終的にはエンジニアの最高峰まで進み、その後は管理職へのキャリアアップも可能です。

実務経験の面は先ほど申し上げた通り、短期的には社内の基幹システム刷新を経験でき、次の展開として、中期的にグループ会社展開と広がっていきます。長期的には海外を含んだ外部展開も経験していけますので、経験の幅も段階的に広がっていきます。

兼松シードポート株式会社 代表取締役社長 堺俊浩が身振りを交えて説明する様子

「いい人」が多い組織で、エンジニアとしてのプライドを持つ

兼松シードポートの組織文化について教えてください。

堺:兼松グループ全体の話になりますが、”いい人”が本当に多いんです。誤解を恐れずに言いますが、悪く言えばお人好し、良く言えば素直で人を裏切らない、穏やかで誠実な人たちばかりです。

私が就職活動をしていた時も、兼松に勤める先輩だけが、親身になって他社比較のアドバイスをしてくれました。「A社はここが良くてここが悪い。兼松はここが良くてここが悪い。色々悩みがあるけど、いつでも相談に乗るから」と。その時に「 こういう人たちと仕事がしたい」と思い、兼松への入社を決めたのです。

その文化は、ビジネスにもつながっているのでしょうか?

堺:そうですね。業界的にはガツガツした人が多いかもしれませんが、兼松には仕事でも対話を重視し、良い点も悪い点も正直に伝えながら、信頼関係を構築していく方が多いです。それが長期的な取引につながっています。

そういう文化が、”兼松のDNA”として脈々と受け継がれていて、兼松シードポートでも同じ文化が醸成されていると感じています。

最後に、興味を持ったエンジニアにメッセージをお願いします。

堺:私たちはエンジニアとしてのプライドを持てる環境を作りたいと思っています。エンジニアのための評価制度と給与体系をつくり、プロ集団として機能することを、兼松側からも期待されています。

商社の基幹システムという、極めて複雑で多様なビジネスに対応するシステムを、ゼロから作り上げていく。エンドユーザーが目の前にいて、直接フィードバックをもらいながら、腹落ちしてものづくりができる。グループ会社、そして外部へと展開の可能性も広がっていく。

この環境で、一緒に挑戦してくれる方を、心からお待ちしています。

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